奥穂高岳
ホーム 上へ 最新情報 会員募集 自己紹介 活動記録「あしあと」


 北アルプス 奥穂高岳 個人山行記録

期間:1990年8月22日(火)〜8月25日(土)前夜発3泊4日

コース:上高地から横尾を経て涸沢小屋             歩程 6時間00分
    涸沢小屋よりザイテングラードを奥穂高山荘へ      歩程 2時間00分
    奥穂高山荘から奥穂高岳を往復し涸沢・横尾をへて明神へ 歩程 6時間30分
    明神より上高地へ                   歩程 1時間00分

記録:
8月21日(火) 今年2回目の夏山を奥穂高岳に決めたのは白根三山縦走計画と同時で、天候しだいでは一つ行ければ良いと考えていた。
そして、前回同様に台風に進路を気にしながらの山行となってしまったが、思ったよりも速いスピードで九州方面に上陸したので日本海へ抜けると考え決行する。
 新宿発23時50分発の急行アルプス号に乗車。

8月22日(水) 松本駅4時10分着。4時23分発新島々行き電車に乗り換え、始発のバスに乗って6時5分上高地到着。
山美会の蝶が岳行きから3年ぶりに梓川沿いの道を明神・徳沢・横尾へと歩く。
横尾到着9時7分。晴れてはいるが、穂高は見えなくて屏風岩の上にも雲があり雨になる覚悟で9時30分出発。
 以前に、前夜行3泊4日で上高地、涸沢(泊)から南嶺ルートで北穂高岳(泊)・涸沢岳・奥穂高・前穂高岳・岳沢(泊)・上高地を縦走した時に通った右岸沿いの道が廃道になっているのでどうかと思ったが、指導標もはっきりしていて新谷橋を渡るまで左岸沿いを行く。
橋を渡ってこれから本格的な登りとなるころから雨になる。あと1時間半歩かなければならない。
涸沢に着くころには本降りとなり、メガネが濡れて涸沢カールの石畳の道が判りにくい。
涸沢小屋に13時20分到着。

8月23日(木) 昨日から降っていた雨も一時やんで午前中はこんなものだろうと考え、穂高岳山荘まで登ることに決める。
出発6時30分。ザイテングラードのルートは初めてなので少し気になるが、カールのガレ場をぐるーっと回り込むように登る。雨も強くなりガスも出ているので取り付き点には着くまで分からなかった。
残雪がガスの合間に時々見える中で自分の位置を確認できたのは幸した。岩に書かれた印(○・X・止・矢印)だけが頼りになるのだから雨の中の岩場のルートは一人で登るのはちょっと寂しい。
 救いは、これが登りでスリップの危険が少ないこと。途中で、下山する方から「稜線はとても風が強く、奥穂は無理なので涸沢岳へ登ってきました」と聞かされる。なぜ、こんなに雨が降るのだろうと思いつつ台風の雨雲が中部日本に引っかかっているのかな?っと考える。
突然、上部にやぐらが見えて山荘の取水用のものと分かり、やっと登り終えたことにほっとする。
穂高岳山荘到着10時40分。ザックを置いていると、この天候で、空身で奥穂へ登った6人パーティーが入ってきて「いやー、寒かった。頂上から15分でした。何も見えなかった」と、すごい人達だと感じ入る。
夕食まで濡れたものを乾かしたりセルフサービスのコーヒーを飲みながら過ごす。
山荘の気圧計は700mbを指していて、手書きの明日の天気図からは高気圧圏に入り晴れそうだ。

8月24日(金) 待ちに待った晴れ。雲海の中の日の出を見ながら登ってきて良かったとつくづく思う。
懐かしい景色が拡がる。もう10年以上も経っている。
北穂高岳の山頂からの展望にお互いに感激し、北穂小屋に泊まり縦走する私と、涸沢へ下ったご夫婦の方と翌日もう一度会って一緒に奥穂高に登る約束で、ここで登ってくる姿を見ていたことを思い出す。
朝食を食べ6時30分に出発。初めの取り付き点から梯子とクサリ場の直登路を登る。山荘が真下で高度差にヒヤリとする。その後は難しい岩場もなく浮石に気を付けて登り、振り向くと槍ヶ岳が北穂高岳と涸沢岳の間にようやく姿を現す。
前方には大きくジャンダルムがそびえ立つ。目指す奥穂高岳の山頂もあとわずか。
奥穂高岳(3,190m)山頂到着7時40分。富士山、その右に甲斐駒ケ岳と北岳が遠く見える。
雨具の上を着ていても寒いくらいの強風で、じっとしていると震えてきそうな感じ。360度の展望だ。
前穂高岳へ向かう人達と別れの挨拶を交わして引き返す。今日は明神の嘉門次小屋に泊まる予定なので山頂からは5時間40分の下りとなる。
往復登山のため気も楽に、穂高岳山荘・ザイテングラードの岩尾根から涸沢へ晴天の中を下る。
涸沢から振り返る穂高連峰は何度見てもいいなーと感じながらただひたすらに横尾目指して下る。
横尾到着13時30分。徳沢そして明神の嘉門次小屋15時40分到着。
岩魚の塩焼きの夕食を頂き、お風呂に入りこれまでの疲れを癒す。

8月25日(土) 朝食頂き、同室となった穂高へ登る親子連れの無事を願いながら別れて、上高地8時30分到着。
バスの整理券をもらい、下山届を書いて9時30分のバスに乗り、奥穂高岳行きも無事に終わりも近づいた。

あずさ16号車中にて 記:市川 進


奥穂高岳よりジャンダルムを望む

奥穂高岳よりジャンダルムを望む

奥穂高岳から槍ケ岳方面を望む

奥穂高岳から槍ケ岳方面を望む


 

  ホーム 上へ 最新情報 会員募集 自己紹介 活動記録「あしあと」

最終更新日 : 2020/06/28
Copyright (C) 2020 山美会