白根三山縦走
ホーム 上へ 最新情報 会員募集 自己紹介 活動記録「あしあと」


南アルプス 白根三山縦走 個人山行記録

1990年8月1日〜8月4日 前夜発3泊4日

コース:広河原から大樺沢右股コースを経て北岳肩の小屋へ 歩程5時間30分
     北岳より中白根・間の岳を経て農鳥小屋へ       歩程4時間20分
     西農鳥岳から農取岳を縦走し大門沢を奈良田へ    歩程7時間40分

記録:
7月31日(火) 新宿駅23時50分発急行アルプスに乗車

8月1日(水) 甲府駅2時2分着。3時始発のバスに乗って5時5分広河原到着。
台風10号のことが気がかりだが朝日の中、広河原山荘の広場で朝食を食べ入山届けを書いて出発。
今年は昨年のような大量の残雪は残っていない。そのため雪渓を踏む事無く4本爪アイゼンも使うこともなく大樺沢右股の分岐へ8時20分到着。
大樺沢右股コースは初めてのルートになるが、ほぼ思ったとおりのペースで登ることが出来た。
途中、最後の残雪がお花畑とともに現れ、振り向けば鳳凰三山がこの日の登った高度を教えてくれる。
広河原からの3つのコースの中では安全で歩きやすいコースのように思われる。
けれども、この2時間半の急登が白根三山縦走中もっともきつくて苦しい登りに変わりありません。
ここさえ登りきれば、この縦走もあとは天気がよければ大丈夫と思う。
白根御池からのルートと合流し一息でようやく11時25分稜線に出る。
展望が開けて、甲斐駒ケ岳から八ヶ岳連峰の赤岳、そして、仙丈岳の雄大な姿を見るかとが出来る。
北岳肩の小屋へ12時5分到着。
小屋の主人の話では、10日前頃までキタダケソウが咲いていたそうです。

8月2日(木) 今日は3千メートルの稜線を縦走する日。出発は午前5時30分。
ゆっくりと登り、北岳(3,192.4m)山頂到着6時20分。快晴の中を八ヶ岳、そして北アルプスの槍ヶ岳から穂高連峰が雲海の上に見える。南には、これから歩く白根三山の縦走路がはっきりと稜線に続いている。
昨年とまったく逆のコースをたどり北岳山荘へ8時35分に下りつき、中白根へ足を踏み出す。
9時40分に中白根(3,055m)を通過して白根三山の第二番目の頂きとなる間の岳(3,189.3m)の頂に11時19分到着。
ここからの下りが天候の悪いときに遭難の発生することが多いと、ほとんど全てのガイドブックに書いてあるところ。けれども、今日は天気も良く踏み跡も明瞭で、黄色と赤のペンキもはっきりと描かれていて安心して小屋まで行くことが出来ました。
農鳥小屋13時30分到着。すぐに、水場へ下っておいしい水を飲み、顔を洗ってこれまで歩いてきた疲れを癒す。往復20分。

8月3日(金) 今日も快晴で素晴らしい天気だが、ラジオの天気予報では台風10号がゆっくりと北上を続けていてとても気になる。そして、風はとても強い。
農鳥小屋を5時20分に出発して、西農鳥岳(3,050m)に6時30分登りつく。ここからは、白根三山のすべての山を見渡す事が出来る。これから登る農鳥岳の上にはちょうど富士山が乗っている。そして、北岳が三角錐のように鋭く切れ上がり、間ノ岳はその左側にどしりと重くそびえている。
7時40分、ようやく今回の山行で最後の頂となる農鳥岳(3,025.9m)に到着。
南アルプスの主稜線となる塩見岳から荒川岳・赤石岳と続く展望に時間のたつのも忘れて眺める。
3千メートル級の稜線散歩の終わりをつげる大門沢下降点にある目標物の遭難碑の鐘に8時55分到着。
ここからはひたすら下るだけ。大門沢小屋へ12時10分、ここまでも長くて急な下山だけれどもあと3時間歩かなければ着かない。
15時4分に第一発電所到着。奈良田温泉までは宿の送迎用の車に乗ることが出来てとても助かりました。
白根三山縦走の登山者専用のような旅館(民宿と同等)アルプス荘に到着、温泉にゆっくりとつかり一人静かに今回の山行を振り返る。

8月4日(土) 奈良田温泉の朝風呂に入り資料館を見学して9時46分発のバスで身延駅へ11時45分到着。身延線12時31分発甲府行きに乗り今年の夏山個人山行も無事終わることが出来ました。

記:市川 進


北岳山頂にて

北岳山頂にて

間ノ岳山頂にて

間ノ岳山頂にて

農鳥岳より富士山を望む

農鳥岳より富士山を望む

農鳥岳山頂にて

農鳥岳山頂にて


 

  ホーム 上へ 最新情報 会員募集 自己紹介 活動記録「あしあと」

最終更新日 : 2020/06/28
Copyright (C) 2020 山美会